2015年3月9日月曜日

20150309:サンシュユ


誰かが訪ねてくる度に、こうおっしゃいます。
「うわー、もうあと2、3日くらいじゃねー」
完全に私感ですが、この「うわー」には、
蕾が開く直前の新鮮な季節を味わえてよかった、
という喜びのニュアンスと
もうすこし時間が経ってから来れば花が見られたのに、
という残念のニュアンスが込められているように思えます。
日々の草木を見ていると、
毎日スクスク、あるいはクルクルと姿を変えるものもあれば、
じんわりと、見えないスピードでしか変わらないものもあります。
冬から春にかけての寒い時期だと、
どうも、ゆっくりとしか動かないものばかりです。
ヒトも動物も同じですね。
誰かが訪ねてくる度に聞くアレは、
もう何度も何度も、たくさんの人から発せられました。

私が、蕾ができていることに気づいたのは年明けでした。
たくさんの人の声を聞いては
「でもね、もうあの姿でン週間なんですよ」と答えます。
当然、「ン」には数字が入りますが、この数は大きくなっていくばかり。
今日こそは、今日こそは、と足繁く行っても、
昨日よりは黄色のエリアが広がったかな、と期待を込めて思うばかり。
まだまだ寒いですからね。

昨日のジンチョウゲ、その前のミツマタ、
他にもボタンやシャクヤク、それにアンズやなんかも、開きそうで開かない。
もどかしすぎて、前のめりになってしまいます。
サンシュユの花は、この一つのフサに
小さなキイロい花が20〜30も集まって咲きます。
秋には小さなサクサンボみたいな実が。
ああ、早く、早く。春に向けてフライングしたい気分です。

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サンシュユ(学名:Cornus officinalis Siebold et Zuccarini)
ミズキ科ミズキ属
日本全土で家庭の庭や公園にも植えられている、身近な落葉小高木。
薬用部位は果肉で、生薬名は山茱萸。実から種子を取り除き、果肉を天日乾燥させたもの。
有効成分はリンゴ酸、酒石酸、没食子酸のほか、
糖類、イリドイド配糖体・モロニサイド、ロガニンなど。
補腎や強壮薬、めまい、耳鳴り、インポテンツ、遺精、頻尿、老人の夜尿症などに用いる。
漢方では八味地黄丸や牛車腎気丸など重要な処方に配合されている。
(参考:イー薬草ドットコム

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