2014年6月13日金曜日

20140613:ジギタリス







































薬草園の奥のほう。
メグスリの木やホオズキに混じって、
白と紫の釣鐘型の花が、ラッパがいっぱい並んだように咲いていました。
オオバコ科ジギタリス、別名「狐の手袋(foxglobeの和訳)」。
この「ジギタリス」という名自体が
ラテン語の「指サック」みたいなことを意味するようで、
世界中で、この花には同じ連想をするようです。

紫もかわいいけど、私は、この、白いのが
繊毛をいっぱい口から生やしているのがかわいくて、
ついついこんなふうに撮ってしまいました。
花からしたら、要するに陰部が写されてるわけで、
「あら、いやん」というとこでしょうか。







































こんな容姿でありながら、ジギタリスは毒草に分類されます。
古代には切り傷や打ち身に対する薬として使用され、
18世紀には強心剤としての薬効が発表されて以降は
うっ血性心不全の特効薬として不動の座を得ているけど、
全草に猛毒があるため、素人が処方すべきでない、とのこと。
以前、医薬品各状に収録されていた生薬「ジギタリス」「ジギタリス末」も、
平成17年に削除されたそうで、ほかに視覚異常の副作用もあるとか。

葉がコンフリー(食用)とよく似ているので、誤食されることもあるらしい。
食べると、胃腸障害、嘔吐、下痢、不整脈、頭痛、めまい、
重症になると心臓機能の停止によって死亡することもある…。
そういえば、先生が誤食した人の話をしていたなぁ。
コンフリーと違って苦いのが特徴。要注意。

それにしても、姿かたちは美しいのだ。
美しいものには毒がある。
って、そのままか。

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