2014年10月6日月曜日

20141006:タデ科のみなさん。


ツルドクダミは、夏までのところ、
何もドラマチックな動きがなくて、
「見た目のワリにつまらんなー」と思っていたのですが、
夏が過ぎてやっとこのごろ、小さな花が目立つようになりました。



「ツルドクダミ」といっても、
実際はタデ科で、ドクダミの仲間ではありません。
葉がドクダミの心臓形に似たカタチで、ツル性の植物だから「ツルドクダミ」。
ドクダミのように臭いもありません。
白髪が黒くなり顔色がつややかになり、精力も旺盛になって長生きできる、と、
不老長寿の薬として、江戸時代に中国から渡来したそう。
全国の大名がいそいそと栽培をしたことと、
おそらく日本の風土が植物に適したために野生化したものも。



これはアイ。
昨日の藍染に使ったもの。
染め方にはいろいろ方法があって、
昨日やったのは、その中のひとつ、生葉染めという方法。
これは最も古い方法ですが、濃く染まらない、
新鮮な葉でないと染まらない、などの欠点も。
私が染めたものも、なんだかあんまりキレイにならなくて、
先生にリベンジをお願いしているところです。
他には、アイの葉を乾燥させたものを用いる乾燥葉染め。
ただし、アイの色素は水に溶けないそうで、
そのままでは色素が繊維に沈着しません。
そのため、還元反応を行って色素が沈着できるようにして、
繊維の中で色素を元の状態に戻します。
でも、新鮮でなくてもいいから無駄も少ないし、時期もほとんど選びません。

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ツルドクダミ(学名:Polygonum multiflorum)
タデ科タデ属
薬用部分は塊根で、「何首烏(カシュウ)」。
秋に肥大した塊根を掘りとって、2〜3程度に輪切りにするか、細かく切り刻んで日干しにする。
主成分は、クリソファノール酸、レシチン、アントラキノン類(エモジン、レイン)。
オキシアントラキノン類は大黄、アロエ、センナのように緩下作用があり、
便秘気味のときには、大黄やセンナよりも穏やかですぐれた効果が期待できる。
薬理試験でも、腸管の蠕動を促進して、緩下作用を呈することが確かめられている。
中国で行われた降血脂作用の臨床治験では、何首烏の煎じ液を服用した
高脂血症の患者の8割以上に改善が見られたとされており、
血液中の高コレステロールを降下させ、
疲労による心臓衰弱に対しても顕著な強心作用があるとされる。
漢方薬では、当帰飲子に配合されており、抑うつ型の神経衰弱にも用いる。
(参考:イー・薬草・ドットコム/『原色薬草図鑑』北隆館)
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アイ(学名:Polygonum tinctoria)
タデ科イヌタデ属
葉を傷つけるとその傷口が藍色になる。原産地はインド。
染料として有名だが、乾燥させれば解熱、殺菌の漢方薬としても用いることができる。
薬用部位は葉が「藍葉(ランヨウ)」、果実が「藍実(ランジツ)」。
『神農本草経』によると、藍実は、主として体内に入った諸処の毒物を解することができ、
これを長いこと服用していると年をとっても髪の毛が白くならず、
だんだん身の動きが軽くなる、という記述があるらしい。
葉は採取して日干しにするほか、生の葉も使用。果実は採取して日干しに。
藍実を煎じて服用すれば解熱に。藍葉は、その汁を外用することで虫刺されに。
(参考:イー・薬草・ドットコム/『原色薬草図鑑』北隆館)

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