2014年10月23日木曜日

20141023:キイロいもの。

武田薬品の薬草園で説明してもらうまで、
クチナシは完全にノーマークでした。

クチナシの実は、中を割ってみると、こんなふうに真っ黄色。
外から見ているだけでは、こんな様子は想像できていません。
割ってみせてもらったときに頭をよぎったのは、なぜかキハダ。
キハダは木の皮をめくると黄色。
舐めてみると、苦味があるものです。
このクチナシの味にも苦味が。
染料にもなって、たとえば、栗金団のあの黄金色は、
たいがいがクチナシで色づけされたものだそう。
もっと熟すと、見た目にももっとオレンジになります。
名前の由来は実の口が開かないところから「口無し」に。

セイタカアワダチソウです。
今、薬草園では満開。
代萩とも呼ばれる通り、切り花用の観賞植物としても、
すだれなどの材料にも、萩の代用として用いられるそうです。
私は、こういった細かい花がプツプツ咲いているものに、
あんまりよく反応できないのですが、
薬草園で写真を撮っていると、
「私も撮って」みたいな目で見られているように感じたので撮ってみました。
この時期の黄色は、意外と絵になるもんです。

でも、調べてみると、「要注意外来生物」に指定されている他、
日本生態学会によって「日本の侵略的外来種ワースト100」にも
選ばれているんですね。
日本へは明治時代末期に園芸目的で持ち込まれ、
『牧野日本植物図鑑』によると、
「昭和の初めには既に帰化が知られている」との記述もあり、
それ以降、第二次大戦後のアメリカ軍の輸入物資についていた種子などによって
一気に広がって、全国で大繁殖してしまったため(Wikipediaより)だそうで。
自分の足で来たワケではないのに迷惑がられているって、
なんとなく物悲しい感じにも見えてきました。

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クチナシ(学名:Gardenia jasminoides Ellis f,grandiflora Makino)
アカネ科クチナシ属
薬用部位は果実。薬用に適するものは色素の多い完熟したもの。
それを11月頃の霜が下りた後で採取し、風通しのよいところで乾燥させる。
乾燥させたものを、生薬名で「山梔子(サンシシ)」または「梔子(シシ)」という。
有効成分はイリノイド配糖体、ゲニポサイド、カロチノイド色素、クロチンほか。
薬理実験では、胆汁分泌の促進、鎮静、血圧降下作用などが認められている。
その他、古くから消炎、利胆、止血薬として黄疸、肝炎、血便、
血尿、不安、不眠、吐血に用いられてきた。
(参考:イー薬草ドットコム
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セイタカアワダチソウ(学名:Solidago canadensis var. scabra L.)
キク科アキノキリンソウ属
セイタカアワダチソウには、アレロケミカルという天然化学物質を放出し、
他の植物の生長を抑えてしまう「アレロパシー(他感作用)」という効果がある。
薬用部位は花、根。成分にはフラボノイドなどが含まれている。
浄血を助け、細胞に活力をつける、とされ、
毒ガスを吸ったときや、アトピーのかゆみ、長年のぜんそく、
人工透析をしている腎臓病などの人や鮫肌などに効果があるとされる。
(参考:草木ネット話題の森

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