印刷会社で働いていた頃、ある日、本当に突然に、
娘のようにかわいがってもらっていた上司から
「おさと(私)、毎日は新しいんやで」と言われたことがありました。
その上司は、いつも突然に、何か含んだような言葉を発し、
それが意味深で、占いの結果みたく何かを暗示しているようで、
「あ、今の言葉は私にぴったりかも」と根拠もないのに深くうなずかされてしまう。
「毎日は新しい」といきなり言われても心当たりは何もないはずなのに
台風で雲が一気に吹き飛ばされたような、
開き直りと爽快感がいい具合にブレンドされたような、
そんな、妙に新しい風を吹かせたのでした。
そのとき感じた気分は、今でも首を直角に上げて空を見ると思い出すのです。
雲はたくさんかかっていたけど、今日の天気は概ね晴れ。
「そうか、いっつもおんなじもんは、ないんやな」と空を見上げます。
そろそろ期末のテストとレポート三昧の日々がやってきます。
あ、今日はひとつレポート出しましたよ。
ツリガネニンジンにたくさんのツボミがついていました。
「キキョウやのに“ニンジン”て、変わってるやろ」
と先生はほくそ笑みながら言いました。
ここで“ニンジン”の意味するところは、野菜ではなく薬草の“朝鮮人参”。
朝鮮人参の根っこはとても高価なので、
日本産の「人参」を探す試みがくり返されたそう。
そのときに、名づけられたのでしょう。
ツリガネニンジンの根は白く太く、人参の形とよく似ているそうです。
花はいつも見るものより密集しています。
それがとてもかわいらしい。
変種のサイヨウシャジンかもしれません。
これはキキョウ。
キキョウは花が開く前の、
紙風船みたいにプクんッとふくらんでいる姿がけっこう好き。
桔梗の花咲く時ぽんと言ひそうな——加賀千代女
開花直前、花びらはお互いのふちでくっついたまま膨れているから
こんな様子になっています。
これまた、何にも知らんのやなーと思われることを覚悟で。
先生が言うには
「紫の花が咲くのと白の花が咲くのとは、咲く前からわかるよ。
紫のは茎とか葉がアントシアンで赤っぽくなるからね」
このアントシアンは、アリが口から出す蟻酸で紫から赤に変わるそうで、
このことは、平安時代の辞書に
「阿利乃比布岐(ありのひふき)」として掲載されているそうです。
ツリガネニンジン(Adenophora triphylla var. japonica)
キキョウ科ツリガネニンジン属
花期は8〜10月。淡い紫色の、下を向いた釣鐘型の花を咲かせ、
数段に分かれて葉と同じように茎に輪生する枝の先に少数ずつをつける。
根はせき止めの漢方薬の「沙参(しゃじん)」になる。
「トトキ」の名で山菜としても有名。
(参考:Wikipedia/季節の花300)
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キキョウ(Platycodon grandiflorus)
キキョウ科キキョウ属
つぼみの状態から、“balloon flower”という英名を持つ。
花は武士に好まれたようで、家紋に取り入れられたり、
江戸城には「ききょうの間」や「桔梗門」の名前が残っている。
万葉集に出てくる「あさがお」は、桔梗のことだとも言われている。
生薬としてはサポニンを多く含む根を使い、生薬名は「桔梗根」。
根が太く、内部が充実し、えぐ味の強いものが良品とされる。
去痰、鎮咳、鎮痛、鎮静、解熱作用があるとされ、消炎排膿薬、鎮咳去痰薬などに使われる。
漢方方剤としては、桔梗湯や十味敗毒湯、防風通聖散など。
(参考:Wikipedia/季節の花300)
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雨音はこう言っているようさ。
微笑みが今夜ここに来るだろう。
いつかどこかで微笑んでたあのメロディーは
流れてくれるのかな。こんな雨の日に。
おや、また雨がささやいてる。
考え事の隣で。
——SAKANA “雨音”
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